イエスにトレヴァー・ホーンとジェフ・ダウンズがカムバック!

 そうです。問題のイエスさんです。ジョン・アンダーソン教祖をおいてきぼりのまま、カナダ人そっくりヴォーカル、ベノア・デイビッドを雇い入れてツアーを行ったばかりでなく、なんとニューアルバムをレコーディングすると発表していたスクワイア、ハウ、ホワイトの3人組ですが、録音を終えたアルバムの実態が明らかになって来ました。

 イエスが教祖抜きでニューアルバムをレコーディングするとなれば、80年の「ドラマ」以来の出来事です。いったいどーやってアルバムコンセプトを仕上げるのか?といぶかっていたら、なんとクリス・スクワイアは30年前と同じ方法で切り抜けようとしているので、正直笑ってしまいました!
 つまり、アルバムのプロデューサーにトレヴァー・ホーンを迎え、キーボードも(オリバー・ウェイクマンを解雇して?)ジェフ・ダウンズに差し替えを発表したのです。
 なかなかやるなあ。「ドラマ」の再現です!
 これは比喩でなくて、今回のアルバムのタイトル曲「Fly From Here」は、実は30年前にイエスでレコーディングするべく、トレヴァーホーンが用意していた曲だったのだそうです。しかしその曲はレコーディングされませんでした。ホーンによれば、「レコーディングするために、二週間の予定を空けてアメリカに来てみたら、バンドにつかまってアルバム全体をプロデュースするまで返してもらえなかったんだ!」とのこと。
 この時期イエスは、教祖とウェイクマンのダブル脱退で危機に陥っていたわけで、1曲のプロデュースのつもりでアメリカに降り立ったホーンは、<飛んで火に入る夏の虫>よろしく「ドラマ」のプロデュースを強要された・・ということのようです。

(ついにカットシングルの公式PVが発表されましたね!トレヴァー・ホーンが密かに出演してます! 2011.07.16 追加)


 今回のアルバムは、スクワイアとホーンが「そういや、結局あの曲”Fly From Here”はレコーディングしなかったんだよ」という昔話をしたことから始まったのだとか。このレコーディングを機に、キーボードには「ドラマ」当時のキーボードで、ホーンの盟友、さらにハウさんとはオリジナル・エイジアで行動を共にしているジェフ・ダウンズさんが参加。現在のイエスのラインナップは、スクワイア(B)、ホワイト(Dr)、ハウ(G)、ダウンズ(Key)、そしてベノア・デイビッド(Vo)ということで、ロシアなどでライブも予定されています。

 まあアルバムが出るのは結構なのですが、ファンとして気になるのは、当然、彼らがいつまで、代用ヴォーカル・イエスを続けるつもりなのか?残りの全員よりイエスのイメージそのものであるアンダーソン教祖との和解はあるのか?というポイントでしょう。
 スクワイアもさまざまなメディアから、インタビューされるごとにこの点を聞かれて答えていますが、なんとも言えない微妙なニュアンスなのが興味深いです。いわく「ジョンとは、クリスマスカードも交換しているよ」とか「いつでもドアは開いている、やれるようになったら一緒にやりたい」、「ベノアは良い代役だが、アンダーソンの代わりには成れない。彼は史上もっとも偉大な歌手の一人だ・・」と言う割には、すぐに和解〜オリジナル再結成は無いというのが結論。
 まあ、長い歴史の中で驚くような離合集散を繰り返してきたバンドだけに、さすがにコメントは老獪になったということでしょうかね?

コメントは受け付けていません。